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障害者の就職 [情報(全般)]

お久しぶりです。色々あって大分日が空いてしまいましたが、
今回は「障害者の就職」についてです。


1. ハンディを補う仕組み

雇う側からすれば、障害者というものは
健常者に比べて「あまり使えない」「扱いにくい」というのが
大体の人の本音でしょう。

しかし、だからといってその本音通りにしてしまっては、
多くの障害者が、好き好んで障害を負った訳ではないにも関わらず
生活に困窮する事となってしまいます。
障害年金や生活保護もありますが、全員が得られるとは限りませんし、
 得られたとしてもその金額は働いて得るものよりも劣ります)

そこで、「企業は従業員の2%以上を障害者としなければならない」
という決まりがあり(ただし実際は半分以上の企業がこれを達成できていない)
この割合を「法定雇用率」といいます。
(障害の種類によって対象となった時期に差があります、詳しくは以前の記事へ)

そして(障害者手帳を持っている)障害者は、就職の際に
各企業がこの条件を満たす為に設けている「障害者雇用枠」というものを
利用する事ができます。(略して「障害者枠」とも)

この枠を利用する場合は、当然ながら自分の障害を会社側に「開示」する事となり、
これは「オープン」ともいわれます。

しかし、障害者は障害者雇用枠を利用しなければならない、という訳ではなく、
障害は「非開示」で、健常者に交じって一般の枠で就職する事もできます。
これはオープンに対して「クローズド」ともいわれます。

開示するかしないかは、自分が「他とは違う存在」として扱われたいか
「他と同じ存在」として扱われたいかなどで、各々が決めてよいのです。
(開示と非開示のメリット・デメリットについては以前の記事へ)


2. 障害者に適した職場

障害者の就職にあたっては、「枠」の選択の他にも、
「職場」の選択も重要となります。

職場の中には「障害者に適している」といえるものがあり、ここでは
「ダイバーシティ」「特例子会社」「継続型就労支援作業所」「授産所」
4つを紹介したいと思います。

まずは、一般の企業です。

第1に「ダイバーシティ(diversity)ですが、
これは「多様性」を意味する言葉であり、
性別・年齢・人種・障害などに囚われず多様な人々を雇い、
その多様性を活かそうとするアプローチを意味する言葉でもあります。

中でも「障害」に対してこういったアプローチを行っている企業は、
障害者に比較的適しているといえます。
(例:平成26年度ダイバーシティ経営企業100選 (PDF))

第2に「特例子会社」ですが、前項で書いた「法定雇用率」を満たすにあたって、
障害者を健常者に交じらせるのではなく、障害者を集めて健常者とは別にして、
その為の会社を別に作り、全体としてこの雇用率を満たそう、というやり方があり、
その会社を「特例子会社」といいます。

障害者を集めるという事は、必然的に普通の会社よりも配慮が必要となり、
また健常者からの差別も起こりにくいので、障害者に比較的適しているといえます。

さてここからは、一般の企業でない職場となります。

第3に「継続型就労支援作業所」ですが、これは一般の企業に
就職する事が困難な障害者に対し、訓練を兼ねて仕事を提供する場です。

雇用されて給与を貰う「A型」と、雇用されず工賃を貰う「B型」があります。

第4に「授産所」ですが、これは一般的には「ただお金が貰えるもの」という
イメージが強い「生活保護」の1つであり、これを受けている障害者などが
「入所」して作業を行い工賃を得る施設です。「授産施設」とも呼ばれます。

なお前述の通り、生活保護を受けている人でないと利用できません。


3. 障害者の就業率

一般企業においては、障害者の中では身体障害者
最も好まれ、最も雇用されています。

「最も好まれている」という事を裏付けるデータとして、
事業所への調査で、「身体障害者・知的障害者・精神/発達障害者」
「22.7%・ 6.7%・ 4.2%」が積極的に雇用したい、
「24.7%・17.7%・13.8%」が一定の行政支援があれば雇用したい、
「12.5%・22.5%・25.3%」が雇用したくない、と答えています。
(出典:平成25年度障害者雇用実態調査)

そして、以下が各種障害者の就業率です(2006年調べ)

障害者の就業率

「あれ? 身体障害者が最も雇用されてるんじゃなかったの?」
お思いになった方もいると思いますが、これには理由があるのです。

働いている知的障害者は、その約6割が前項で紹介した
「授産施設・作業所等」で働いていて、一般企業ではないのです。
(なお身体は1割未満、精神/発達は4割弱)

したがって、「一般企業で働いている割合」は身体障害者が最も高いですが、
単に「働いている割合」では知的障害者が最も高くなるという訳です。

さてデータを見ると、精神/発達障害者の就業率がやけに低いですが、
これは精神/発達障害者に「非開示」の人が多く、
それらはカウントできないからです。

精神/発達障害は他種の障害に比べ「分かりにくい」傾向にあり、
それはすなわち「隠しやすい」という事でもあるのです。

ところで、前回の記事を見てくださった方は、
「今回のデータ、前回に比べて精神/発達障害者の比率がやたら小さくない?」
疑問に思われたかもしれませんが、
これは精神/発達障害者の障害者手帳を取得する割合が、
他種の障害に比べてやたら低い事によるものです。

障害者の総人数・手帳発行数

身体障害者はほぼ全員、知的障害者も8割以上取得していますが、
精神/発達障害者は2割にも満たないのです。

これは、精神障害の多くが治るもので
「一生付き合っていくものではない」という事や、
「精神疾患」「精神病」といった呼称から
「障害」というイメージがあまりない事が理由だと考えられます。


では、今回はこれで終わりとさせていただきます。
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